新婚旅行の候補地として、バリ島を検討しているカップルは多いのではないでしょうか。青い空に白浜が続く美しいビーチ。物価も安く、人生に一度の新婚旅行で思いっきり贅沢できてしまう点も人気の秘訣です。
ほかのエリアでの新婚旅行よりもローコストで充実した時間を過ごすことができるのが、バリ島の懐の深さとも言えます。また、観光スポットも海だけではなく山もあり、たとえ数日間の新婚旅行でも満足できることは間違いありません。
ただし、「神々の棲む島」として知られるバリ島ですが、実際に生息しているのは神様だけとは限りません。生身の人間です。人間VS人間となると、それなりのトラブルにも遭遇しがちです。幸せな新婚旅行をコンプリートさせるためにも、最低限のリスク管理をしておいた方が良いでしょう。
このページでは、幸せな新婚旅行を実現させるために心したい点についてアドバイスします。実際にトラブルが起こった時のバイブルとしてもご活用いただけると幸いです。
バリ島の治安は?
外務省が発表する海外安全情報によると、バリ島の治安は危険レベル「レベル1:十分注意してください」となっています。これは比較的安心して観光を楽しめる地域であることを指し、欧米などにも引けを取らない良好な治安と言われています。
この背景には、政府機関&現地の施設がWタッグで治安改善に向けた取り組みを行っていることがあります。これによりバリ島の治安は年々良くなってはいますが、海外である以上油断は禁物、ひったくりや痴漢などの被害に遭うケースもあるため、日本と同じ感覚で過ごすのは禁物です。
バリ島では何に注意すべき?対策方法はある?
バリ島が比較的治安が良い環境であることは前述のとおりです。それでも海外である限り、大小のトラブルに巻き込まれる可能性だってないとは限りません。とくにハネムーナーは幸せな雰囲気で分かるものです。
ハネムーナー=大金を持ち歩いているいいカモ、と思われるのがお約束で、盗難などの被害に遭うことも……。代表的なトラブルの例と対策法について下記に述べます。
ぼったくり
一口にぼったくりと言っても、そのシーンは多岐に渡ります。
もっとも代表的なのが、両替所、飲食店、タクシー、ショッピングでのぼったくりでしょう。若干のぼったくりならば気付かないこともあるので要注意です。対策としては、両替所ではレートを確認、そしてその場でしっかりと金額を確認することです。足りないようなら、すぐクレームを入れましょう。また、町中の両替所はぼったくられる可能性が高いので、心配のようならレートは高いですがホテルで両替する方が安心できます。
次に、飲食店でのぼったくりです。とくにローカルな飲食店では、おつりをごまかされたり、実はUS表記で高額を請求される、ということも多々あります。こんな被害で泣きを見ないためにも、あらかじめメニューに金額が掲載されている飲食店に入る、そうでなければ事前に金額を確認する、おつりもしっかり確認する、などを心がけましょう。また、頼んでもいないメニューが来て料金が上乗せされることもあります。そんな時は断固「NO!」と言う勇気を持ってください。
そして、もっとも悪質なのがタクシーでのぼったくりです。観光客が無知なことを逆手に取り、法外な金額を請求されることがあります。時間に限りがある新婚旅行だからこそタクシーは重宝しますが、乗車前に必ず運転手に料金を確認&交渉するようにしましょう。
最後に、ショッピングでのぼったくりです。バリ島ではスーパーやショッピングモールを除いて、商品の値段は「交渉」で決まります。バリ島に限りませんが、ビーチでの行商にはとくに注意が必要です。観光客が相手だと分かったら、通常の倍、もしくはそれ以上の値段をふっかけられることがあります。インターネットなどで事前に相場を調べておくことが対策としては有効です。
そのほか、現地でのツアー料金もぼったくりに遭う可能性があるので注意してください。
こちらについては日本から予約することが安心と言えますが、それであっても実際のツアー内容がインターネットで提示されていたものと違った、現地の業者とグルになって購買を進めてくる、なんて悪質なケースもありますので(実際筆者はこれで騙されました。有名観光地を1日で周るツアーと思いきや、高いお土産屋や飲食店に連れまわされました)口コミをよく読んで、信頼できるツアー会社を見極めてコンタクトを取るようにしましょう。国内大手のツアー会社ならぼったくりの可能性も低いようです。
盗難
新婚旅行というスペシャルなシチュエーションでは何かと気が緩みがちになるし、セキュリティというよりもオシャレ重視になってしまうことは致仕方ないのは共感できます。たくさん写真も撮影するし、常にベストな状態をキープしたくなるものです。その結果、盗難のトラブルに遭いがちなのも確かです。
インスタ用の写真を撮影する際にそのへんにバッグを置いて、気付いたらバッグがない! そんな事態に遭遇したのなら、新婚旅行ムードも一気に興ざめです。一般的に海外旅行者は多額の現金を持ち歩いている、と思われ盗難のターゲットになりがちです。
このような事態を未然に防ぐためには、まず多額の現金やパスポートを持ち歩かないことが鉄則です。小額の金額しか入っていないバッグをひとつ盗難されたくらいなら、ダメージはさほど大きくはありません。
また、クレジットカードを持ち歩くことも有効です。現金を盗難された場合、そのお金が戻ってくることはほぼありませんが、クレジットカードであれば電話でクレジットカード会社にSOSして保証が下りる可能性もあり、すぐに利用停止できるため被害の拡大を未然に防ぐことができます。
体調不良
環境が日本と違うことが引き金となり、体調不良を起こす方も多くいらっしゃいます。
代表的なものに、風邪、蚊を媒介して発症するデング熱、下痢や嘔吐を伴う症状(通称:バリ腹)などが挙げられます。せっかくの新婚旅行でダウンして動けなくなってしまっては、旅行のスケジュール変更はもちろん、発症していないサイドは介護まで担当することになり、新婚旅行ムードも激減というかむしろマイナスになってしまいます。
常夏のバリ島とはいえ、朝晩やホテル、モール内は冷房がきつくブルブルっと寒さを感じることもあるので、寒さ対策も忘れずに。一方で、暑さ対策として水分補給も怠らないようにしてください。デング熱対策としては、虫除けスプレーが有効です。バリ腹対策として、衛生的なお店でご飯を食べる、氷・生ものを避ける、水道水を使用しない、などが挙げられます。
もしもトラブルが起きてしまったら
どんなにリスク管理を徹底したとしても、旅行中は何が起きるのか予想もつきません。
余談になりますが、筆者の知人は旅行先でミニバンに乗っていたら交通事故に遭い救急車で運ばれたのですが、その救急車まで事故に遭う、というWの悲劇に襲われました。しっかり海外旅行保険に入っていたため保険や慰謝料が下りて、今では彼女は事故成金です。
話を戻し、トラブル時には然るべき機関に連絡を。たとえ新婚旅行中に携帯電話を機内モードに設定していたとしても、緊急であれば連絡することが可能です。とくに事故や病気に関しては、バリ島内に日本語対応の病院もあるので費用を気にせず受診するようにしてください。
せっかくの新婚旅行が台無しに……などと遠慮していたら、事態は悪化するばかりです。もちろん言葉の壁もありますしパートナーへの申し訳なさもあると思いますが、つり橋効果でふたりの絆もより深まるかもしれません。
人生に一度きりのハネムーン。良い思い出にするためには、事前のリスク管理が重要!
慣れない海外にトラブルは付き物です。でもそのトラブルが逆にふたりの結束を強くさせることもあり、とくに新婚旅行ではトラブル時の対応が今後の結婚生活にも大きく影響すると言っても過言ではありません。
今や懐かしい響きとなった「成田離婚(※新婚旅をきっかけに離婚すること)」というフレーズからも分かるとおり、新婚旅行は今後の結婚生活を左右する大きな舞台でもあります。
バリ島の治安は比較的良くあまり大きなトラブルは聞こえてきませんが、あくまでも海外であり、日本とは勝手が違うことを忘れないように、事前に考えうるリスクを頭に入れた上で慎重に慎重を重ねて新婚旅行に挑みましょう。たとえトラブルに遭遇してもドーンと構えてパートナーに惚れ直させてやろう! くらいの気構えでOKです。
なお、トラブルが起こりやすいエリア(繁華街など)、起こりにくいエリア(リゾートなど)などもありますので、滞在するエリアの危険性などもふたりでじっくり話し合って納得のいく新婚旅行を実現させてくださいね。